スマホやネットの普及などにより、現在は賃貸物件を探しやすい環境になりました。
探しやすいことは入居希望者にとって大きなメリットですが、同時に賃貸物件を借りるにあたって大切なポイントを見落としやすくなります。住み始めてから「違うところに引越ししたい…」と後悔する人も多くいます。
このような賃貸選びの失敗をしないために、賃貸に精通するプロが実践する「賃貸選びのポイント」をお伝えしていきます。
プロは“ここ”をチェックしています。
プロが実践する賃貸選びのポイント
<サイト検索編>
賃貸サイトに掲載されている物件の写真は、いわば“物件の顔”となります。
間取りだけでは確認できない雰囲気を掲載写真から感じることができ、実際に住んでみたイメージにもつながります。
この掲載写真の「質が悪い」「枚数が少ない」といったマイナス要素がある賃貸サイトには注意。
本当にオススメする物件なら、掲載写真を重要視して1日でも早く契約まで持っていきたいので、必然と写真の質や枚数にはこだわるはずです。つまり、掲載写真を重要視していない賃貸サイト自体の質があまり良くないということです。
誤解の無いよう最初に前もってお伝えしますが、敷金礼金ゼロの物件が「悪い」というわけではありません。
敷金礼金をゼロに設定している理由は、不動産会社は仲介手数料などで利益を得ているので、希望者に入居してもらうためにイニシャルコストをおさえて「入居しやすい環境」を提供しているからです。
ここで注意したいのは、“敷金の代わりはどのタイミングで支払うことになるのか”ということです。敷金は、入居者が家賃を滞納した場合や退去時の原状回復費用となる「保証金」の意味があります。
入居前にあらかじめ敷金を受け取らない物件の場合、どのタイミングで支払い要求されるのかわかりません。中には不当請求される恐れもあるので、敷金ゼロ物件を選ぶなら入居前に事前相談するようにしましょう。
<内覧編>
内覧時は部屋だけではなく、物件の「環境」をチェックします。
まずは、ゴミ置き場。
ゴミ置き場が散らかっている物件は、管理が行き届いていない証拠です。経営に対する姿勢が低い、あるいはマナーの悪い住民が入居している物件ということになります。
また、エントランスのポストもチェック項目です。
ポストにチラシが溜まっているのも管理状態が悪いことがわかります。管理が悪い物件は総じて居心地の悪いケースが多いので、物件の「環境」まで目を光らせることが大切です。
物件情報には「○駅まで徒歩○分」と掲載されていますが、この数字は「徒歩1分=80m」という基準が宅建業法で定められています。
つまり、坂道や信号が多くても駅まで800mの物件は「徒歩10分」の物件だということ。
実際に住んでから「5分以上オーバー」するケースもあるので、駅を利用する人は内覧時に試すようにしましょう。
また同様に車で通勤・通学する人は、朝の周辺道路の渋滞程度をチェックするようにしてください。
不動産会社の担当者や、周辺情報に精通しているタクシー運転手に訪ねることを忘れずに。
部屋の内覧は、実際の生活をイメージできる貴重な時間。「広くて綺麗!」と感じるだけで終わらないようにしましょう。
いざ住んでみると生活しにくい部屋かもしれません。その理由は、空室状態の部屋は生活感が全くないからです。
なので、「家具家電を置いた時の部屋の広さ」「洗濯機からバルコニーまでの距離」「収納スペースの大きさ」などの細かい生活感のイメージが必須となります。
その時に感じる“生活感”があるはずです。
賃貸に精通するプロが実践している賃貸選びのポイントをお伝えしました。
賃貸探しが簡単になった今だからこそ、入居してから「失敗した…」と後悔する人が増えています。後悔しないためには、事前の準備が大切になります。
サイト検索では物件の「情報」を、内覧では物件の「環境」をチェックするようにしましょう。
賃貸と言えど、数年住むことになる住まいなので、こだわった情報と環境にマッチする賃貸選びをしてくださいね。