「投資」といえば、代表的なのが株式投資と不動産投資。投資の魅力は何といっても「リターン(メリット)」にありますが、それと同時に「リスク(デメリット)」も存在します。
なぜ株式投資や不動産投資はハイリスク・ハイリターン投資と呼ばれているのか、今回はそれぞれのメリット・デメリットに着目して解説していきます。
株式投資のメリット
<キャピタルゲインが得られる>
キャピタルゲインは、別名として「売却益」や「値上がり益」と呼ばれることもあります。投資した株式の銘柄(株価)が上昇し、その上昇した株式を売却することでキャピタルゲインを得ることができます。
保有している株式が急上昇して株価が数倍跳ね上がることもあり、売却するタイミング次第では大幅な利益を獲得できることも。
<流動性が高い>
売却できるまでの期間が数ヵ月かかる不動産投資とは違い、株式投資の場合は暴落中でもない限り、株式を売却して現金化するまでの期間はおよそ数日間です。
そのため、「危ない」とリスクを察知したときには、すぐにキャッシュに換えることが可能です。投資は「いかにリスクを減らせるか」というリスク管理が重要になるので、流動性の高さは大きなメリットだといえます。
株式投資のデメリット
<値下がりの幅が大きい>
値上がり益が2倍、3倍もしくはそれ以上となる可能性があるということは、同じように「値下がり幅も大きい」ということ。
株価が下落する要因として企業業績の悪化などが挙げられますが、下落するタイミングは専門家でも判断が難しく、たった1日で数十万円~数百万円の損失が出ることも珍しくありません。
<元本割れリスク>
株式投資の最大デメリットは、「元本割れリスク」があること。例えば、100万円の株式を購入後に株価が下落して50万円で売却した場合、結果的には50万円の損失になります。
この例のように、投資した元本(100万円)がそのまま戻ってこないことを、元本割れといいます。暴落次第では、保有している株式の価値がほとんどゼロになることもあるので要注意。
不動産投資のメリット
<不労所得>
一般的に、不動産投資は長期期間で運用するものです。そのため、投資用不動産を購入して安定した家賃収入を得られれば、働かなくてもお金が手元に入る「不労所得」が形成されます。
不労所得であれば怪我や病気で働けなくなった場合、または退職後の生活においても一定の収入を確保することができます。
<生命保険代わりになる>
投資用ローンは、住宅ローンと同じように団体信用生命保険が適用されます。仮に、ローン契約者に万が一のことがあった際に、保険によって支払われる保険金でローンを返済できるため、不動産を「資産」として遺族に残すことができます。
不動産投資のデメリット
<空室リスク>
投資用不動産を購入しても、借主がいなければ家賃収入が入ってくることはありません。
空室状態が数ヵ月続くこともあり、その間の収益はゼロになります。空室問題は不動産投資を行う上での最大リスクになるので、賃貸需要の旺盛なエリアを見極める「目利き能力」が必要です。
<投資額が大きい>
基本的に、数千万円の資金が必要となる不動産投資。
投資額を抑えて低価格の物件を購入するのもひとつの方法ですが、低価格物件は「一定の築年数」「駅から遠い」など市場ニーズの少ない傾向があります。
従って、上記のような空室リスクに繋がる可能性も否めません。不動産投資を成功させるためにはある程度の資金が必要となり、もし失敗したときに借入返済できないリスクもあります。
おわりに
株式投資・不動産投資の両者とも、メリットの裏にはデメリットが存在します。
投資は自己責任のもとに行うものなので、リターンだけに捉われずリスクも十分に考慮することが必要です。
投資に興味がある人は、まず株式投資と不動産投資のどちらかに絞って、その分野について知識を取り入れるところからスタートするようにしましょう。